このページでは、スタッフからのメッセージや、皆さんの学生生活に役立つコラムを掲載しています。
疲れを感じたり、気分転換したいときは・・
手軽にできるリラクゼーションについて説明しています
リラクゼーションをやってみよう【その1】(学生相談所カウンセラー 原信夫)
授業がすべてオンラインになり、外出自粛もあって、学生の皆さんも家で過ごす時間が増えていることでしょう。家で少しでも心地よく過ごすため、様々なことを工夫して試みていると思います。何か新しいことを始めた人もいるかもしれません。ここで、もう一つ、新しい試みとして、リラクゼーションをやってみるのはどうでしょうか。
リラクゼーションとは、穏やかで落ち着いた心身の状態(リラックスした状態)のことを言いますが、ここでは、そうしたリラックスした状態を作り出すためのいくつかの方法のことを指して使っています。
これから何回かに分けて、簡単にできるリラクゼーションの説明をしていきます。気分転換にやってみるのもいいですし、練習を重ねて、いろんな場面でリラクゼーションが使えるようにするのもいいでしょう。
今回は初回なので、リラクゼーションをするとき環境についてお話しします。静かな場所ですることが望ましいので、テレビやYouTubeの音は消して、周囲の音が気にならないところで、椅子に座って行います。横になって行うやり方もありますが、座って行った方が応用が利くので最初は座って行う方法をお勧めします。丸椅子は避けて、背もたれのある椅子に、軽く背中をあずけるように座ってください。クッションに座るのでもかまいません。のんびりくつろぐときの姿勢、ふだん座り慣れている姿勢で、まずは座ってみましょう。
音がないと逆に落ち着かない人もいるでしょう。音楽をかけてもかまいませんが、穏やかな状態を作るのが目的なので、それに見合った静かな曲を選びましょう。
リラクゼーションをやってみよう【その2】(学生相談所カウンセラー 原信夫)
リラクゼーションの3つのステップ
今回お伝えするリラクゼーションは、①体の力を抜く、②ゆったりと呼吸する、③他のことを考えずにボーっとする、の3つのステップから成っています。順を追ってひとずつ行い、最後には3つのステップを同時にできるようにします。今回は①体の力を抜く、を説明します。
体の力を抜く
①体の力を抜くは、リラクゼーションで最も大切なカギとなる要素です。人は緊張したり不安になったりすると、体のどこかに必ず力が入っています。普通にしているときでも体に力が入っていて、力が抜けるのは、ひどく酔っぱらっているか、寝ているときだけ、という人もいるぐらいです。ここで言う体の力とは、主に筋緊張のことです。これを意識して抜いていきます。
本当に体から全部の力を抜いてしまうと立てなくなってしまうので、リラクゼーションのためには、体の中で力が入りやすい、緊張しやすい部分の力を抜くだけで、まずは十分です。最初に練習するのは、手と、首や肩です。
手の力を抜く
椅子に腰かけた状態で、両手の手首を少し(一、二、三とゆっくり三つ数えるぐらいの間)、ぶらぶらさせてから、腿の上に静かに下ろしてください。しばらく手を動かさずにいます。両手に、じわーっと、手の周りを覆うような感覚が感じられましたか?この、じわーっという感じはしばらくすると消えていきます。じわーっという感じが消えていくのに合わせて、「力が抜けていく」というイメージをします。実際に、手の緊張がじわーっという感じとともに抜けていくのを味わってください。
手をぶらぶらさせてから止めたときに感じる、じわーっという感覚は、他のやり方でも感じることができます。よく行われているのは、手を軽く握って、力を入れてから離すというやり方です。両手をぎゅっと握って、ぱっと離す。離したときに、両手からじわーっと力が抜けていく感覚が感じられるでしょう。握ったときに入れていた力が、実際に抜けるのです。何度かくり返して、手から力が抜ける感覚を確かめてください。
首と肩の力を抜く
これを試すと、首と肩に力が入っていることに気づく人がいます。力が入っていると気づいたら、しめたものです。首と肩は、気づかずに力が入っていることが多い部分だからです。首と肩はぶらぶらと動せないので、首をゆっくり回したり、肩もゆっくり回したりしてから(これがぶらぶらの代わりです)、いったん動かすのを止めて、首と肩からじわーっと力が抜けていくのを感じます。
力を抜く:さする、とんとん叩くやり方
首や肩は、動かした後に、じわーっという感じ、力を抜く感じを体感するのが難しいかもしれません。そういうとき、じわーっという感じを得るには、さする、軽くとんとんと叩くという方法もあります。力を抜きたいところ、例えば手であったら、手のひらや手の甲を、もう片方の手でさすります(手をこすって洗うように。ただし、力を入れ過ぎてこすってはいけません)、あるいは、軽くとんとんと叩きます(ぺちぺち叩く、ぐらいの軽い感じで)。手を腿の上に下ろして静かに手に注意を向けると、さすったところ、とんとん叩いたところから、じわーっとする感じが感じられます。首や肩なら、その部分をさすり、とんとんと叩いてから、静かにその部分に注意を向けて、そこからじわーっと力が抜けていくのを感じましょう。
学生相談所所員による読書案内
家にいる時間が多いこんな時、読書はいかがですか。
学生相談所所員は学部や学生支援部署等から選出され、学生相談所の活動をサポートしている方々です。
学生相談所所員がお勧めする書籍をご紹介します。
『安心して絶望できる人生』 紹介者 藤田誠(立教大学チャプレン)【2026年1月20日掲載】
向谷地生良 浦河べてるの家 NHK出版 2006年
「浦河べてるの家」は北海道日高地方南東部にある統合失調症、ギャンブルやアルコールなどの依存症で苦労が絶えない当事者の方々が共同生活をしながら、日高昆布の加工、いちごの加工、カフェの営業、廃棄物よりリサイクルできる物の仕分けなどを営んでいる福祉施設です。
ここでは、支援者と被支援者の境界線はなく、「べてるの家」のみなさんは共に日頃の苦労を分かち合い、自分を研究する(「当事者研究」と言われています)ことで、一人で抱える苦労という暗闇からみんなで抱える苦労という一筋の光を何とかして見出しながら暮らしています。
この取り組みを今から数十年前、当時、牧師がいなかった浦河教会でキリスト者である向谷地生良さんは始めました。向谷地さんご自身も苦労を抱えながら青少年の時期を過ごし、そして、社会福祉士として働くようになってからも苦労が絶えない統合失調症の方々と一緒に歩んできました。
向谷地さんはこの歩みを通して、苦労の絶えない当事者が実はその苦労を関わる人から奪われている現実に注目しました。たとえば当事者の方々は入院という現実に直面するとき、それは保護されるという、一見、ポジティブな出来事と当事者と関わる家族やケアする病院関係者は感じるのですが、実は、それは当事者が必要以上に管理されて、自らの意志で生きるという可能性を取り上げることとなっているのではないかと感じたそうです。
このことは当事者が自分の症状に苦労しつつも自分の足で日々の生活を歩むということはできないという関わる人々の先入観、そして、自らもその苦労を統合失調症の方々と共に背負うということへの拒否感より生じている現象なのだろうと思います。
向谷地さんは「べてるの家」で取り組んでいる「当事者研究」の理念は「降りていく生き方」であり、言い換えると「安心して絶望できる人生」と言います。それは、決して成功とは無縁で、ずっと行き詰まりや苦労の多い人生でも、にもかかわらず安心して生きていこうという、暮らし方、生き方の姿勢です。
自己肯定感が低いと感じる学生の方々に是非、読んで頂きたいです。この取り組みは自らの課題をあるがまま受け入れられない(こんなはずではなかったと思うような)私たちへの贈り物です。
『文学の淵を渡る』 紹介者 蜂飼耳(文学部教授)【2026年1月20日掲載】
大江健三郎・古井由吉 新潮社 2018年
文学を取り巻く状況は時代とともに変化する。いまは昔ほど本が読まれないということも事実だろう。しかし、残る言葉、残したい言葉というものはある。大江健三郎と古井由吉の対談から成る『文学の淵を渡る』(新潮社、2015年。増補版の新潮文庫は2018年に刊行)にはそのような言葉が詰まっている。一読しただけでは捉えがたい言葉もある。本書を何度か読むうちに、以前よくわからなかった箇所が響いてくることがあった。よくわからなかった、という記憶は、その箇所に差しかかるとき、確かによみがえるのだった。
本書で言及されていて未読だった作者や作品を読んだり、対話の妙を味わったり、言葉遣いに目を留めたりする中で、この本は私にとって大切な一冊となっていった。一度でそうなったのではないところが、他の、いわゆる愛読書のような本との違いだった。何度か目を通すうちに、少しずつ、大切だというかたちが形作られていった。
たとえば「私」という言葉を書くときについて。大江の〈「私」と書くときのあの異様なリアリティは、ほかにかえがたいところがありますね。〉という発言に対し、古井は〈個別を超えようとする運動の感触がありますね。〉と応じる。古井の発言は〈「私」というとき、「私」の多くの部分が死者なんです。個別の「私」にはわからないはずの感覚、感性、認識を書いている。〉と続く。誰もが使う「私」という言葉、この一語を凝視するだけでも、どこまでも掘り下げられるほどの余地があり、慌ただしい日常で忘れかけていることとの再会がある。近現代の短篇小説に関する章や、詩や連歌などを取り上げた章もあり、どの章からでも読み始めることができる。生きることと言葉について、深い思考と感受性に触れることができる本書は、これを読むと読まないとではその後の読書が違ってくるとさえいえる、面白くて重要な一冊だ。
『いま私たちが考えるべきこと』 紹介者 高橋真菜緒(新座図書館運営課)【2026年1月20日掲載】
橋本治 新潮社 2004年
20年の時を経て再読。初読時は「はじめに」にある「十代の終わりから二十代の中頃にかけての私は、『この中途半端自分をなんとかしたい』としか考えていませんでした」の一文に激しく同意。そして今回は、以下(p153より抜粋)に激しく、激しく同意。
「自分は、自分を取り巻く外的条件の中で生きている」と自覚した時、人は生きていくために、自分を取り巻く「外的条件」を考えずにいられなくなる・・・(略)・・・それは「外的条件抜きでは自分のことを考えられない」でもあるのだが・・・(略)・・・べつに不思議なことでもない。/その「不思議でもない」を受け入れてしまえば、その後に起こるのは・・・(略)・・・この試みをクリアしてしまうと、「自足」が生まれる。「自分はさまざまな外的条件に取り囲まれているが、なんとかそれをクリアして生きていける」である。/生きて行く上での苦労はつきものである。しかし、「生きて行ける」になってしまえば、それはもう「自足」である・・・(略)
橋本は、「自分のことを考える」とか、「自分のことを考えろ」ということになって、「まず自分のことを考える人」と、「まず他人のことを考える人」と、人にはこの二種類があると思う、といいます。さて、あなたはどちら?私の答えは「その時々により・・・」あるいは「答えは出ない(ので考え続ける)」でしょうか。でも、「自分」って何? 「私」に関心ある人も「そんなこと考えたこともない・・・」という人も、是非、読んでみてください。
『雨の日の心理学-こころのケアが始まったら-』 紹介者 林良知(社会連携教育課)【2026年1月20日掲載】
東畑開人 KADOKAWA
専門家でもない私が心理学の本を紹介しても良いのかな?と思いましたが、『雨の日の心理学』は私のような心理学の専門家でない人でも、日常にすっと溶け込む言葉で「こころ」を解きほぐしてくれる一冊です。
例えば「ケアとは傷つけないこと」。人を「ほっておくと溶けてしまう雪だるま」に喩え、そうならないよう氷を運ぶことだ、という視点は非常に温かく、ハッとさせられます。
大学生活では、友人関係や将来のことで悩んだり、「わかってもらえない」と孤独を感じる瞬間もあるかもしれません。そんな時、本書が示す「人を信じることの難しさ」や「自分と向き合い自立すること」というテーマは、きっと深く響くはずです。
難しい理論ではなく、隣にそっと寄り添ってくれるような言葉たち。皆さんが誰かをケアする時、あるいは自分自身の雨の日に向き合う時、この本で得た優しい視点をぜひ日常に生かしてみてください。
メールアドバイスサービスFAQ
オンライン授業について
1年生です。私は今、授業について悩んでいます。オンライン授業で課題が多くてストレスです。目にも負担です。言語系科目は毎週課題が出るし、複数回レポートを書かせる科目もあります。週によってはいくつも課題が重なることもあり大変です。また、レポートを書いたことがないので不安なのに、それで成績がきまるので途方に暮れています。課題をこなすだけで時間がなくなり、授業の復習をしたいのに出来ません。授業についていけなくなったらどうしようかと怖いです。「C」とかギリギリで単位を習得したくないです。奨学金を借りているのでその点でも成績が気になります。
オンライン授業は頭も体も目も疲れますね。1年生の皆さんは大学の授業を初めて受けるのに加えてオンラインなので、戸惑われることが多いでしょう。
大学の単位は、科目の種類にもよりますが、おおむね授業時間の倍の時間の自習を含んでいますので課題が多いのです。そのため、高校までのように時間割をびっしりと詰めないように制限があるのです。また、大学の成績評価は高校までの成績評価とは異なる点があります。授業の内容を全部覚えても成績には必ずしもつながりません。さらに、大学には様々な専門領域がありますが、その大きな違いは対象ではなく、対象への接近の方法だといってもよいかもしれません。つまり、各学部にはその学部特有の方法論があり、それに基づいて特有の思考経路や回答方法があります。レポートの書き方も異なります。皆さんはそれを学んでいくわけですから、初めから完全にできるわけがないというか、できるなら学ぶ必要がないとも言えます。
相談を拝見して、何事にもまじめに取り組み、きちんとこなしてきた方なのだろうと想像しました。それはあなたの良い資質であり力です。大学ではそれをさらに発展していきましょう。発展するためには、それまで積み上げたものをいったん壊して、あらたに積み上げる必要があります。より柔軟な構造を持つことでより高く頑丈に積み上げることができます。今、その転機にきているとお考え下さい。
時には頑張り、時には休み、無理なく今できることをしておきましょう。それで結果が良くなかったとしたら、そこには新たに取り組むべき課題があるということです。それが分かれば次にはもっとうまくやれるように考えればいいだけです。成績に一喜一憂することはありません。
もうひとつこっそりお教えしますが、大学の成績には時々、コツとかセンス(あるいは運)としか言いようのない不可解な部分があります。「ちゃんとやったら必ず良い成績が取れる」と思わないほうがよいかもしれません。そのように考えると、「好い成績が取れないのは自分がちゃんとやらなかったせいだ」ということになり、いたずらに自分を追い込んでしまいます。少々手を抜いても、学ぶ楽しさを発見してくださるといいと思います。
家族のことについて
家族のことで相談です。私の家族は些細なことで言い合いになったり険悪な雰囲気になったりします。通常は家族それぞれ家の外で活動しているので、顔を合わせる時間も少ないのですが、ここしばらくはコロナの影響でみな家にいる時間が長く、ストレスが溜まっていていつもよりも雰囲気が悪くなってしまうことが多いです。父は自分の感情を抑えるのが苦手で、大声を出したりきつい言い方をしたりします。私は人が強い口調で話したり、雰囲気が悪くなっていたりするのがすごく苦手で、自分が直接言われていなくても苦しくなってしまいます。母はほかの家族の悪口をよく私に言ってきます。私はそういう話を聞くのも嫌でやめてほしいのですが、母も私以外に話す人がいないと思うと言えません。最近は何も無いのに涙が出たり暗い気持ちになったりします。
大切な家族が言い合いをしてお互いに傷つくのをみれば苦しくなるし、自分も傷つきますね。また、言い合いをしていないときにも、いつ言い合いになるかと不安な気持ちでおられるでしょうか。自粛で家にいる時間が大幅に増えた今、あなたもご家族もそれぞれに大変辛い状況にあることをお察しします。
このような家族の状況を変えていくためには、話し合うことが重要です。
そこで、まず2つのことを考えてください。ひとつ目は、家族の問題には長い時間の積み重ねと深くて濃い思いがあるので、解決には時間とエネルギーがかかるということです。一度の話し合いで解決はしませんので、辛抱強く取り組むことになります。逆の言い方をすれば、一度や二度うまくいかなくてもがっかりしたりあきらめたりすることはありません。
もう一つは、今が変化の時だということです。大学生は親の保護下にいますが、高校生までと比べて行動の範囲が大きく広がり、生活の中で親の知らない部分が増えます。そして卒業後には社会人となり親の元を離れるかもしれません。あなたが大学生になったときから家族の変化の時期が始まっています。そこに加えてこの社会全体が大きく揺るがされる事態が起きているのです。ストレスの多いときに大事な話を持ち出さないほうがいいとも言えますし、それぞれの思いを出し合う発火点として良いタイミングとも言えます。その違いは、家族それぞれがなんらかの方法でストレスを逃がすことをある程度できているかどうかです。ご家族の状態をよく観察して判断してください。
この2つのことを考え合わせて、今始めるかどうかを決めてください。やってみようと思われるならば、まず手始めは家族にあなたの気持ちを伝えることです。メールに書かれたあなたの気持ちを正直に言ってみましょう。誰が悪いとか何が正しいとか言うのではなく、あなたがどういうときにどのように感じているかを伝えるにとどめます。誰を責めるのでもないですが、もしも誰かの言動を変えてほしいと思うなら、それを頼んでみてください。 まずは話しやすい人から、お父様やお母様以外のご家族でもいいです。
2つの条件や家族の状況を考えて、今始めるのは難しいと思われるならば、行動をしないという選択をしてもよいのです。それでも自分を責めることはありません。時を待ちましょう。その場合は、ご自分のストレスを減らしたり気分を変えたりしてご自分をいたわってあげてください。HPでご紹介しているリラックス法も参考に、自分にあったリラックス法を見つけてください。
就職・進路について(その1)
就職活動がうまくいっていません。web面接直前にお腹が痛くなったり、面接中に言葉に詰まって頭が真っ白になったりします。もし就職できなかったらどうしようと不安でたまりません。就職できなくても死ぬわけではないと自分に言い聞かせても不安が収まりません。これまでの受験のように偏差値があればわかりやすいのですがそういうものもないので、自分にどこまで期待していいのかわかりません。折れない心の持ち方を教えてください。
こんにちは。このような事態の中で就職活動を行うのはさぞ大変でしょう。Web面接などこれまでの就活生が経験していないこともあり、情報がなくて不安になられるのも無理ありません。今は企業も採用を控えがちですし、事態が落ち着いてからも採用活動はありそうです。ですから、今年の就活は例年よりもさらに長期にわたる可能性があります。長期の活動を維持するコツは、多少の雑やムラがあってもよしとすることです。文面から、真面目でものごとをきちんとしたい方ではとの印象を受けました。この機会にぜひ気まぐれやぐうたらも取り入れて自分の幅を拡げてください。就職したらその先は、就業が長く続いていきます。頑張れ頑張れだけではなく、自分という資源にもsustainableでなくてはなりません。その観点から就職先を選ばれてはいかがでしょう。
大学より先は、本当に人それぞれの人生を歩んでいきます。偏差値のような横並びの目安はもうありません。自分らしい無理のない仕事や生活を選択していくためには、人と比べないこと、人の目を気にしないことが大切です。
就職・進路について(その2)
就活にあたって、自分の気持ちと親の気持ちのどちらを優先したらよいかで悩んでいます。私はもともと地元で教師になるつもりで大学に入りましたが、やりたいことが見えてきて、大学3年の後半には東京の一般企業の就活に転向しました。両親は、卒業後には実家に戻ると思っていますし、家業と祖父母の介護とで母が大変な家庭の状況があり、私が手伝うことを期待されています。わたしが実家に戻らず就職しようとしていることを、母はうすうす勘づいているようですが、そのことを話そうとすると避けるので私も話さないできました。家族は私にとってとても大切な存在で、両親の気持ちや状況もよく分かるし、両親の老後など将来のことも考えています。自分のやりたいことやしたい生活をあきらめて実家で過ごすか、両親に申し訳ない気持ちを持ちつつ県外で就職するか、毎日悩んでいます。
ご家族のことを大切に思うあなたにとって、自分の気持ちと親の気持ちの間で迷うのは、とても苦しいことだと思います。かけがえのないご家族をがっかりさせたり負担をかけたりすることへの申し訳なさはどんなにか強いことでしょう。一方で、あなたがこれまで大学生活で色々なことを学び、経験し、新たな目標や生き方を見出されたこともかけがえのないことです。
わたしたちは生きていくうえで、何かを選ばなくてはなりません。あなたはどちらの生き方を選んでもいいし、どちらも価値ある人生たりえるでしょう。そして、その選択の責任はあなた自身がとるしかありません。ただし、家族もあなたもこの先変化していきます。未来の家族の状況には不確定要素が多くあり、先は読めません。その状況に応じて方向転換をしてもいいし、現在悩まれている二つの選択肢以外のありようもあるかもしれません。自分の責任は自分がとればいい、そして変更も可能、と思えば、選択も少し気が軽くなりませんか。
ところで、あなたがこれだけ家族のことに心を砕き、悩んでいることを、ご家族はご存知でしょうか。あなたが迷っていることを伝え、ご両親の気持ちを直接聴くことが大切だと思います。葛藤があったとしても、親は何より子供の幸せを優先したいと思うのではないかと思いますよ。どちらにとっても直面したくない話題であるようです。今すぐに話さなければいけないというわけではありません。話すにふさわしいタイミングや場面があるでしょうから、その時を逃さないように、ご自分の気持ちを整理しておくとよいでしょう。
就職・進路について(その3)
コロナの影響で5~6月に予定されていた公務員試験がすべて延期となりました。今後どうなるかは不明で、あと何ヶ月間か先の見えない日々を過ごさなければなりません。今何を頑張ればいいのかわからず、心が落ち着きません。受かる自信はあまりなく、だからといって勉強に励めるわけでもなく、心だけを疲弊させて何もせずに過ごしています。「みんな平等にこの状況に置かれているのだから」と言われますが、周囲の人がしっかりと就活をして内定を取ったと聞くと、できない自分が情けなく、この先どうなってしまうのかと不安になります。
公務員試験や国家試験の日程が延期になり、今後の実施予定もどうなるかわかりませんね。本来なら、5月6月と試験を受けつつ勉強を進めて、自分でも手ごたえを得ることができたでしょうし、試験に合わせて対策もたてられたでしょう。こんな状況の中、試験勉強を続けるのはとても難しいことです。まず、勉強がはかどらないと自分を責めないで、今まで積み重ねてきた勉強、それによって培われたあなたの実力を信頼してください。周りの学生が内定をもらった話を聞くと、公務員志望の人たちは焦ってしまいがちです。試験が後に集中してくることになっただけ、と考えましょう。本番はまだ先です。
勉強に関しては、まず今の力を維持することを目指しましょう。新しい分野に手をつけるより、できたところをおさらいして、確実に点数を取れるように確認してください。復調までの時間の使い方のコツとしては、目標を小さく区切って1週間、1か月単位で設定します。通常のペース設定より、手始めに5割減から、それができたら3割減、それもこなせたらもう1週間3割減をしてから2割減に、とゆっくりペースを上げてください。こなせなければ足踏みしても後退してもいいです。達成できることが大事です。「小さな目標、小さな達成」を目指してください。
一方で、この機会に立ち止まって、他の選択肢を検討してもいいし、もう1年先を目標にしてもいいかもしれません。この試験に受からなければ、今年度就職しなければ、など、「~しなければ」が付く考えがあるなら、本当にそうなのか考えてみましょう。想定外の事態がたくさん起こり、仕事や生活のあり方が問い直されている今、わたしたち一人一人がどう生きるのかとの問いに向き合っていると言えます。
就職・進路について(その4)
1社から内定をいただき就職活動を終えました。それなのに、モヤモヤした気持ちが続いています。何がモヤモヤしているのか自分でもわかりません。一応、最終的には納得して前向きな気持ちで内定を承諾したのですが、就職活動を早く終わらせたい気持ちが強く、自分でも逃げた気がしてなりません。「内定さえ出れば自由になれる」そう信じて、つらい就職活動に頑張ってきました。しかし内定が出ても、さらに続けるべきか、内定取り消しにならないかなどの新たな悩みや不安が起きました。私の周りは内定が出ていない人が多く、この悩みを打ち明けても、贅沢な悩みだと言われるのが目に見えて、より一層孤独を感じます。
新型コロナの感染拡大の中で就職活動を続けてこられて、とても大変だったことと思います。内定が出てホッとすると同時に、どっと疲れが出たのではないでしょうか。
この「モヤモヤ」はうれしくはないけれど、あなたにとって大事なことのように感じます。「モヤモヤ」を無理に押し込めたり、見ないふりをしたりせずに注目されたのは良いことです。
まずは、ひと休みしましょう。あなたは休むにふさわしいだけ頑張りました。今はあれこれをいったん押しやって、こころのスペースを広げましょう。そして、息を吐き、からだを伸ばして、自分を労わってあげてください。そうして一息ついたら、気持ちのいいことをしましょう。例えば、自分の好きなこと、就活中だからと控えていたこと、こころやからだが心地いいと感じることなどをしてみましょう。そうして、本来のこころのエネルギーを回復させましょう。こうして、こころのスペースが広がり、エネルギーが出てきたところで「モヤモヤ」をじっくりと眺めて対話をしてみてください。進路はあなたにとって重要なことです。じっくり検討されるのが良いと思います。「モヤモヤ」と対話するのをお手伝いしたほうがよいようなら、どうぞ学生相談所にご連絡をください。