【対面】2025年度秋季人権週間プログラム講演会『それって愛じゃないかも?-対等な関係を築くためのデートDV予防教室』を開催しました。

秋季人権週間プログラム講演会『それって愛じゃないかも?-対等な関係を築くためのデートDV予防教室』を対面にて開催しました。講師に、一般社団法人エープラス 代表理事の吉祥 眞佐緒(よしざき・まさお)氏をお招きし、早期にデートDVの兆候を認識し、適切な対処法を学ぶため、また、皆さんが安全で充実したキャンパスライフを送り、誰もが被害者、加害者、傍観者にならない対等な関係を築くためにどのようにすれば良いのか、お話いただきました。

日時

2025年12月5日(金) 18:00~19:30

会場

対面 池袋キャンパス 8号館2階 8202教室
オンライン Zoom障害のため中止

講師

吉祥 眞佐緒(よしざき・まさお)氏 (一般社団法人エープラス 代表理事)

講師プロフィール
吉祥 眞佐緒(よしざき・まさお)
デートDV予防教育を中心に、中学・高校・大学での授業やワークショップを多数実施し、教職員向け研修や地域との連携講座にも取り組んできた。研究と現場を行き来しながら、教育現場におけるハラスメント防止や相談体制の充実に力を注いでいる。学会発表や執筆を通じてデートDV予防の活動を行っている。現在は大学院修士課程にて、ハラスメントとジェンダーに関する研究を進めている。

参加者

本学学生、教職員、一般
合計16名

共催・協力

共催:豊島区男女平等推進センター
協力:一般社団法人エープラス

講演内容

『それって愛じゃないかも?~対等な関係を築くためのデートDV予防教室~』というタイトルで吉祥 眞佐緒氏を講師としてお招きし開催されました。

講演の前に、資料のチェックリストの紹介があり、これを活用することで「自分の感覚や付き合いの健全さを取り戻すことが出来ます。」と注意がありました。「交際の中で”SNSやスマホをチェックされる” ”何か我慢することが多い”などについて、なんとなく違和感を持つことがあるかもしれません。その違和感は正しい感覚であることを自覚し、どのようにしたらいいかを考えて欲しい。」と説明がなされ、講演というよりも「予防教室」と銘打った講演が始まりました。

講演は「誰も、加害者にも被害者にも、傍観者にもしない」ためにという講師の姿勢が貫かれ、「チェックリスト」だけでなく非常に具体的で豊富な資料が提供されています。資料を読むだけで愛とデートDVの違いを明確に理解することができるだけでなく、どのように対処したら良いのかについても理解を進めることが出来ます。具体的に列挙しておくと

  • デートDVは、交際相手をコントロールするために暴力を使うこと
  • 暴力とは身体的なものより心理的支配(無視、怒鳴る、罪悪感を植え付けるなど)が多く、他に性的暴力(望まない性行為、拒否の否定、リベンジポルノなど)、経済的暴力(いつも奢らせる、借りたお金を返さない)、デジタル暴力(位置情報共有、スマホチェック、SNSでの監視)がある
  • デートDVの特殊性
  • なぜ大学生に多いのか
  • デートDVはなぜ起きる?(ラブラブ期→イライラ期→バクハツ期→ラブラブ期・・を繰り返す)
  • 若者に多い理由
  • 初期の兆候(過度な嫉妬、友人関係の制限、パスワードの共有、勝手に予定を管理など)
  • 被害が表面化しにくい理由(恋愛は自己責任と思いがち、話しにくい、親元を離れている)
  • 傍観者効果(見て見ぬ振りは加害者を擁護することになる)
  • 傍観者にならない介入の5つのステップ(①変化に気づく、②問題と認識する、③自分の役割を考える、④安全な方法を考える、⑤行動する)
  • 加害の背景(ことばで表現するトレーニングが不十分、ジェンダー規範、恋愛至上主義)

こうした非常に具体的な例を挙げて、聴いている人が自分自身をチェックできるような形式で講演が進みました。
最後に「相談されたらどうするか」「具体的な相談窓口」「将来、相談職や支援職を考える学生さんへ」についても紹介がありました。
「誰もが、加害者にも被害者にも、傍観者にもならず」に、「わたしとあなたを大切にして、互いの尊厳を守る関係を」という講演者のメッセージが強く伝わる講演でした。

(コミュニティ福祉学部 松山 真 特別専任教授)

参加者の声
  • 私は日頃から恋愛における理想を「平等な関係性」に掲げていたため、「なぜ自分が平等な関係性を望むのか?」という根源的な問いに答えを得ることができたように思います。平等であるからこそお互いが居心地良く過ごすことができるようになるのだと思いました。
  • 若者のデートDVの認知度や自分事として捉える能力がいまだ低いのだと思いました。
  • デートDVに対する正しい認識と、自分も被害に遭うかもしれないという考えを、若者の間で共有していかなければならないと強く思いました。
  • デートDVとDVの違いを知らなかったことに自分自身が驚いてしまいました
  • 「大学生」という環境の特殊性を考えたことがなく、これまで「若者」とひとくくりにしていました。また、同性間では相談に至る前に別の壁があることも、理解はしていても、現場を見てこられている講師の吉祥さんのお話を聞くことでやはり現実はこうなのだと感じることができました。